中村吉右衛門さんがホテルのレストランで倒れて救急搬送され、療養中というニュースが流れました。
中村吉右衛門さんが倒れたのは、何の病気だったのでしょうか？
過去の病歴をたどってみましょう。
中村吉右衛門さん倒れる
中村吉右衛門さんが倒れたのは3月28日の20時半ごろで、港区にあるホテルのレストランでした。
幸いにもすぐに救急搬送されて一命をとりとめ、現在は療養中と報じられました。
一時は「心肺停止」と速報されたので驚き、気を揉みましたが、療養中とのことで命に別状ないことがわかりホッとしました。
歌舞伎俳優の中村吉右衛門（７６）が２８日夜、都内のホテルで体調不良を訴え、病院に救急搬送されたことが２９日、分かった。一部では心肺停止とも報じられているが、関係者はスポーツ報知の取材に「病院で療養中です」と語った。
松竹は歌舞伎座「三月大歌舞伎」の千秋楽（２９日）の第３部「楼門五三桐（さんもんごさんのきり）」を休演すると発表。松本幸四郎（４８）が代役として石川五右衛門役を勤める。幸四郎が演じていた真柴久吉は中村鴈治郎（６２）が勤める。吉右衛門は１月にも体調不良で休演している。
引用:スポーツ報知
吉右衛門さんは今年2021年の1月にも「体調不良」で休演しているほか、2019年の9月にも歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」の公演中にも体調不良で数日の休演をされています。
いずれも「体調不良」と報じられるのみで、詳しいことは表に出しませんでした。
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今年1月の体調不良の際には、公演中の舞台の上で足がもつれて転倒してしまい、両脇を平右衛門演じる梅玉丈と後見に抱えられて、なんとか最後まで演じきったと報じられています。
中村吉右衛門さんの体調不良とはどんな病気なのか、気になりますね。
歌舞伎ファンじゃなくても鬼平犯科帳は知ってる
中村吉右衛門さんといえば「鬼平犯科帳」ですね～。
歌舞伎ファンじゃなければ舞台を見に行く機会はそうそうありませんが、吉右衛門さん演じる「火付盗賊改方長谷川平蔵」は、知らない人がいないくらい有名です。
時代劇は好きじゃないという人でも、「鬼平犯科帳なら見たことある」ぐらいポピュラーな時代劇で、鬼平は吉右衛門さんのはまり役でした。
つい先日、中村吉右衛門さんの甥にあたる松本幸四郎さんが、吉右衛門さんのはまり役であった鬼平を引き継いで、五代目鬼平を演じることが決まったばかりです。
中村吉右衛門さんは2011年に胆管結石の手術を受けた
中村吉右衛門さんは2011年7月に重要無形文化財保持者、つまり人間国宝に認定されました。67歳でした。
人間国宝に認定される知らせを受けたときに、じつは中村吉右衛門さんは「胆管結石」のため入院中だったということです。
「内視鏡で手術をして、その翌々日にお電話をいただいて。女房も病院に詰めていて、こっちはベッドで点滴だらけになっていたので、みなさんお知らせにずいぶん探されたみたい。痛みも石も取れた喜びと一緒になって、大変うれしく思っていました。病気はもう良くなりました」
「夢は、80歳になったときに、25日間、勧進帳の弁慶を務められたら」
と夢を語っておられました。
2013年には味覚障害を患っていた
中村吉右衛門さんは2013年には「味覚障害」を患っています。69歳でした。
巡業中の７月に内臓に異変を感じて、8月に喉のヘルペスを発症、味覚障害と診断されました。甘みは感じるが、ほかの味覚が鈍くなるタイプの味覚障害だったそうです。
ヘルペスと味覚障害とで思うように食事が摂れなくなり、冷やししるこや、点滴で栄養を補給したものの、一時期は10キロも痩せて周囲を心配させました。
「一番ひどいときは自分のつばが苦くて飲み込めない。こんな苦しい思いをするなら、食べないで『このまま逝かせてくれ』と思った。味気ないという言葉を実感しましたね」とまでおっしゃってます。
病気の原因は病院では不明と診断されましたが、４月に開場した歌舞伎座で３カ月続けてこけら落とし公演に出演したり、その後はすぐに７月から９月にかけて全国巡業が始まるスケジュールで、吉右衛門さんは「疲れが出たのかな」と自己診断していたようです。
「吉右衛門になる」隠語を生んだ初代中村吉右衛門
中村吉右衛門さんは、正確には二代目中村吉右衛門さんです。
初代中村吉右衛門は、二代目中村吉右衛門さんの祖父にあたり、養子として迎えられました。
その初代吉右衛門は医者好きで有名な方で、風邪を引くなどのちょっとした体調不良にも「医者を呼べ」と大騒ぎをし、ついには主治医の隣家にわざわざ引っ越すほどだったのだそうです。
そのために歌舞伎界では、風邪を引いたりするちょっとした体調不良のことを「吉右衛門になった」と隠語が使われたという伝説の持ち主です。
そんな初代中村吉右衛門を祖父に持ち、義父とした二代目中村吉右衛門さんですが、まさか初代を反面教師として医者を遠ざけていた、なんてことはありはしないでしょうか。
中村吉右衛門さんの病歴まとめ
中村吉右衛門さんの病歴をまとめてみましょう。
2011年、67歳のときに胆管結石で手術を受ける。
2013年、69歳のときに喉のヘルペスと味覚障害を発症。
2019年、74歳のときに体調不良で公演を休演する。
2021年1月、76歳、体調不良で休演。
2021年3月28日、76歳、救急搬送されて現在療養中。
どうか無理なく、また見事な公演をつとめていただきたいですね。
80歳になった吉右衛門さんによる勧進帳の弁慶も拝見したいです！
中村吉右衛門さんのご快復を、心よりお祈り申し上げます。
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